どうもミツシマです。


今回もAzure AD Connectの投稿になります。
前回までは、「パスワードハッシュ同期」や「パススルー同期」の設定を検証してみましたが、今回は「ステージングモード」の検証となります。

そもそも「ステージングモード」って何??
Azure AD Connectサーバーは、ADサーバーのように冗長化(クラスター構成)が実装されていません。
しかし冗長化出来ないとAzure AD Connectサーバーがダウンした時の復旧に時間がかかってしまいます。
そこで普段はコールドバックアップのように稼働せず、いざという時にAzure AD Connectの本番サーバーになれるモードが「ステージングモード」です。
詳しくは以下のサイトを参照ください

Azure AD Connect に関する FAQ

ステージング サーバーのすゝめ


では実際に検証してみましょう!!

〜検証〜

環境としてはAzure AD Connectサーバーが1台既に稼働していると仮定します。
2台目も同じような手順でインストールしていきます。
※ここで注意が必要なのが、必ず各種パラメータを1台目と合わせておくことです!!
  必要なパラメータは「Azure AD Connectウィザード」の「View or export current configuration」から確認可能です。
02-設定エクスポート

03-設定エクスポート



確認出来たパラメータと同じように設定し、最後に「ステージングモードを有効にする〜」というチェックボックスをONにするだけでOK!
ステージングモード選択

以上で「ステージングモード」でのAzure AD Connectサーバーの構築は完了です。
Azure ADポータルで確認すると接続ユーザーが増えていることが確認出来ます。
AzureADポータル画面


実際にサーバーがステージングモードであるかはPowershellで確認することも出来ます。
> Get-ADSyncScheduler
06-ステージングモード有効であることの確認(Powershell)
「StagingModeEnabled」が「True」になっていることがわかります。

※通常時は以下のように「False」になります。
14-ステージングモード解除完了(Powershell確認)


実際に「ステージングモード」から「通常モード」に移行する際の手順は「Azure AD Connectウィザード」から実施出来ます。
(注)必ずAzure AD Connectサーバーが1台も通常稼働していない環境で実施してください!!
   もし稼働していた場合には、「ステージングモード」に変更して、通常稼働しているサーバーを
   ゼロにします。
  この手順を実際にやる際はAzure AD Connectサーバーがダウンした時くらいですがね(^_^;)
01-ステージングモードへの移行

10-ステージングモード解除

11-ステージングモード解除
※チェックを外して「次へ」をクリックします。

12-ステージングモード解除

13-ステージングモード解除完了

これで「ステージングモード」を解除完了です。
反対に「ステージングモード」へ移行したい場合にも同じメニューから実施していきます。


「ステージングモード」から「通常稼働」に移行したサーバーを介してADユーザー情報も同期・更新されることが確認出来たので、今回の検証もこれで終了です(^o^)
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