前回「Microsoft 365アプリケーションを以前のバージョンにロールバックする方法　〜①コマンドによる変更方法〜」を投稿しましたが、今回はその続きの検証となります。

今回はGPO(グループポリシー)を使用して、365アプリケーションのロールバックする方法を検証していきたいと思います！


<検証環境>
サーバーOS:Windows Server 2016
クライアントOS:Windows 10 Pro 21H1
365アプリ:Microsoft 365 Apps for Business 64Bit　(月次チャネル)
検証は2021年7月上旬に実施しました
その時の月次チャネル最新バージョン「2104」・ビルド「13929.20408」

〜GPOによるロールバック方法〜

まずはMicrosoft 365アプリケーション用の管理用テンプレートを準備します。
この辺りは「(Microsoft 365)アプリの更新チャネルをADのGPOで変更する方法を検証してみた」
で記載してますので、それを参考にしてみてください。
※管理用テンプレートファイルの準備手順は割愛します。

GPOテンプレートファイルの準備が出来たら、後はGPOの設定です。
設定箇所としては「コンピューターの構成」-「ポリシー」-「管理用テンプレート」-「Microsoft Office 2016」-「更新」の「ターゲットバージョン」です。
※2016というとなんか変な感じですが、間違いじゃないです。



上記を「有効」にした上で、ロールバック(固定化)したいバージョンを指定します。

後は適切なOUに紐づけて準備完了です！
その後、実際にPC側でOfficeアプリの「今すぐ更新」を実行してみます。








バージョンがロールバックされたことが確認出来ました(^o^)
前回のコマンドでのロールバックでは、一時的にOfficeアプリの自動更新を無効化しましたが、
今回は不要です。
なぜなら、GPO自体でバージョンが固定化されているので、仮に「今すぐ更新」を実行しても
バージョンはアップはされないからです！！

こんな感じでバージョンが固定化され、それ以上のバージョンにはアップしません。
その為、ロールバック後に再度バージョンアップ(更新を有効化)したい場合にはGPO設定を削除することを忘れないようにしてください！！


ちなみにこのグループポリシーで設定されるレジストリは以下のようです。
レジストリキー:HKLM¥SOFTWARE¥Policies¥Microsoft¥Office¥16.0¥common¥Officeupdate
名前:updatetargetversion
種類:REG_SZ
値:(バージョンビルド)


という感じでレジストリの値がわかったので、極端な話このレジストリを設定すればGPOテンプレートを準備する必要はなかったりします ^^;

せっかくなので上記レジストリを設定するコマンドを作成しました！！

〜365Application-SetTargetVersion.bat〜