今回はExchange Onlineで電子メールボックスを使用していた際に使用出来る転送設定について検証してみました。
1.転送設定について
2.転送設定する為の事前設定(迷惑メールフィルターの変更)
3..ユーザー(Ootw)での設定方法
4.管理者(Microsoft 365管理センター)での設定方法
5.Powershellでの設定方法
6.メールフローより転送状況を確認
<検証環境>
クライアントOS:Windows 10 Pro 21H1
主な違いについては以下の通りです。
※どちらも転送先として設定出来るアドレスは1つの為、複数の宛先に対して転送したい場合には
「配布リスト」を事前に作成し、配布リストのアドレスを指定することで実現可能です。
今回はユーザー側でも設定可能な転送設定(ForwardingSMTPAddress)を検証していきたいと思いますっ!
転送設定をする前にやることがあります。
それが迷惑メールフィルター(送信スパムフィルター)の変更です。
Exchange Onlineでは初期値ではメールを外部に転送することをブロックするように送信スパムフィルターが設定されているので、これを許可するように変更します。
設定はセキュリティ 管理センター(https://protection.office.com)から実施します。
「脅威の管理」-「ポリシー」-「迷惑メール対策」から設定します。

「迷惑メール対策の送信ポリシー(既定)」を選択し、「保護設定を編集」をクリックします。


「転送ルール」-「自動転送ルール」にて「オン-転送が有効になっています」に変更します。


これで事前準備は完了です。
(注)Microsoft 365あるあるですが、設定が反映されるまで時間がかかることがあります。
ブラウザにてOutlook On The Webにアクセスし、Outlookの設定を開きます。

「メール」-「転送」より設定します。
※「転送されたメッセージのコピーを保持する」はONであることをおすすめします
上記をONにしないと転送先にしかメールが残らず、転送設定をしたExchange Onlineの
メールボックスにメールが残らないからです。

設定はこれでOKです!
ちなみにユーザー側で設定するとMicrosoft 365管理センターからも設定されたことが確認出来ます。


また転送設定がされているとOutlook On The Webにアクセスする度に右上に警告が表示されるようです。

※Outlookクライアントでは警告は表示されないようなので、アプリを使用していれば気にならないかもしれませんね!
合わせてテナント管理者へアラート通知が飛ぶ場合もあるようです。

アラート自体はセキュリティ 管理センターからも確認可能です。

警告やアラートに関しては管理者が管理センターやPowershellで設定した場合も同様のようです。
Microsoft 365管理センターへアクセスし、「ユーザー」-「アクティブなユーザー」にて転送設定するユーザーを選択します。ユーザー選択後「メール」-「メールの転送を管理する」より設定します。
(注)Exchange Onlineのライセンスがある場合に本項目へアクセス可能です。
その為、ライセンスが不要な共有メールボックスに対して転送設定する場合には
OotwもしくはPowershellから実施する必要があります。


以上でMicrosoft 365管理センターから設定はOKです!!
メールボックスへの電子メールの転送を構成する
使用する主なコマンドは以下の通りです。
↓↓実際に設定・確認した参考画面↓↓


こんな感じでPowershellからも設定出来ました(^o^)
GmailとYahooメールを使用してテストしてみましたが、ちゃんと転送されていましたね!
※自動転送のせいか、転送先で迷惑メールに入ったり、そもそも迷惑メールとして認識されたりする場合もありましが・・・(^_^;)


転送設定する際に「転送されたメッセージのコピーを保持する」の設定有無でメールフローに違いがあることも確認出来ました。
<コピーを保持する場合>

Gmailからテストしたせいかユーザー(メールボックス)の迷惑メールフォルダーに入ったのは別問題なのでここでは気にしないでください(^_^;)
<コピーを保持しない場合>

メール転送後、削除されているのがわかりますね ^^;
今日の検証はこんなところで終わりたいと思いますっ( ´ー`)フゥー...
次回はExchange 管理センターから転送設定する方法(ForwardingAddress)を検証したいと思いますっ(^^)
1.転送設定について
2.転送設定する為の事前設定(迷惑メールフィルターの変更)
3..ユーザー(Ootw)での設定方法
4.管理者(Microsoft 365管理センター)での設定方法
5.Powershellでの設定方法
6.メールフローより転送状況を確認
<検証環境>
クライアントOS:Windows 10 Pro 21H1
1.転送設定について
転送設定には「ForwardingSMTPAddress」と「ForwardingAddress」の2種類の設定項目が用意されているようです。主な違いについては以下の通りです。
ForwardingSMTPAddress | ForwardingAddress | |
設定可能なユーザー | 管理者とユーザー自身 | 管理者のみ |
設定箇所 | 管理者:Microsoft 365管理センター 管理者:Powershellコマンド ユーザー:Outlook On The Web | 管理者:Exhcnage 管理センター 管理者:Powershellコマンド |
設定可能な外部メールアドレス | 特に制限なし | 連絡先に登録されている外部アドレスのみ |
設定可能なメールアドレス数 | 1 | 1 |
優先される値 | - | ○ |
「配布リスト」を事前に作成し、配布リストのアドレスを指定することで実現可能です。
今回はユーザー側でも設定可能な転送設定(ForwardingSMTPAddress)を検証していきたいと思いますっ!
2.転送設定する為の事前設定(迷惑メールフィルターの変更)
転送設定をする前にやることがあります。それが迷惑メールフィルター(送信スパムフィルター)の変更です。
Exchange Onlineでは初期値ではメールを外部に転送することをブロックするように送信スパムフィルターが設定されているので、これを許可するように変更します。
設定はセキュリティ 管理センター(https://protection.office.com)から実施します。
「脅威の管理」-「ポリシー」-「迷惑メール対策」から設定します。

「迷惑メール対策の送信ポリシー(既定)」を選択し、「保護設定を編集」をクリックします。


「転送ルール」-「自動転送ルール」にて「オン-転送が有効になっています」に変更します。


これで事前準備は完了です。
(注)Microsoft 365あるあるですが、設定が反映されるまで時間がかかることがあります。
3.ユーザー(Ootw)での設定方法
ユーザー自身で設定する手順の紹介です。ブラウザにてOutlook On The Webにアクセスし、Outlookの設定を開きます。

「メール」-「転送」より設定します。
※「転送されたメッセージのコピーを保持する」はONであることをおすすめします
上記をONにしないと転送先にしかメールが残らず、転送設定をしたExchange Onlineの
メールボックスにメールが残らないからです。

設定はこれでOKです!
ちなみにユーザー側で設定するとMicrosoft 365管理センターからも設定されたことが確認出来ます。


また転送設定がされているとOutlook On The Webにアクセスする度に右上に警告が表示されるようです。

※Outlookクライアントでは警告は表示されないようなので、アプリを使用していれば気にならないかもしれませんね!
合わせてテナント管理者へアラート通知が飛ぶ場合もあるようです。

アラート自体はセキュリティ 管理センターからも確認可能です。

警告やアラートに関しては管理者が管理センターやPowershellで設定した場合も同様のようです。
4.管理者(Microsoft 365管理センター)での設定方法
次に管理者側(Microsoft 365管理センター)で設定する手順の紹介です。Microsoft 365管理センターへアクセスし、「ユーザー」-「アクティブなユーザー」にて転送設定するユーザーを選択します。ユーザー選択後「メール」-「メールの転送を管理する」より設定します。
(注)Exchange Onlineのライセンスがある場合に本項目へアクセス可能です。
その為、ライセンスが不要な共有メールボックスに対して転送設定する場合には
OotwもしくはPowershellから実施する必要があります。


以上でMicrosoft 365管理センターから設定はOKです!!
5.Powershellでの設定方法
以下のサイトを参考にしました。メールボックスへの電子メールの転送を構成する
使用する主なコマンドは以下の通りです。
モジュールのインストール
> Install-Module -Name ExchangeOnlineManagement
Exchange Onlineへ接続
> Connect-ExchangeOnline
転送設定
> Set-Mailbox -Identity <ユーザー情報> -DeliverToMailboxAndForward $true -ForwardingSMTPAddress <転送先のメールアドレス>
転送設定の確認
> Get-Mailbox -Identity <ユーザー情報> | Select-Object UserPrincipalName,DeliverToMailboxandForward,ForwardingSMTPAddress,ForwardingAddress
全メールボックスでの転送設定確認
> Get-Mailbox | Select-Object UserPrincipalName,DeliverToMailboxandForward,ForwardingSMTPAddress,ForwardingAddress
Exchange Onlineからの切断
> Disconnect-ExchangeOnline
> Install-Module -Name ExchangeOnlineManagement
Exchange Onlineへ接続
> Connect-ExchangeOnline
転送設定
> Set-Mailbox -Identity <ユーザー情報> -DeliverToMailboxAndForward $true -ForwardingSMTPAddress <転送先のメールアドレス>
転送設定の確認
> Get-Mailbox -Identity <ユーザー情報> | Select-Object UserPrincipalName,DeliverToMailboxandForward,ForwardingSMTPAddress,ForwardingAddress
全メールボックスでの転送設定確認
> Get-Mailbox | Select-Object UserPrincipalName,DeliverToMailboxandForward,ForwardingSMTPAddress,ForwardingAddress
Exchange Onlineからの切断
> Disconnect-ExchangeOnline
↓↓実際に設定・確認した参考画面↓↓


こんな感じでPowershellからも設定出来ました(^o^)
6.メールフローより転送状況を確認
最後に転送されていることをメールフローより確認したいと思います!!GmailとYahooメールを使用してテストしてみましたが、ちゃんと転送されていましたね!
※自動転送のせいか、転送先で迷惑メールに入ったり、そもそも迷惑メールとして認識されたりする場合もありましが・・・(^_^;)


転送設定する際に「転送されたメッセージのコピーを保持する」の設定有無でメールフローに違いがあることも確認出来ました。
<コピーを保持する場合>

Gmailからテストしたせいかユーザー(メールボックス)の迷惑メールフォルダーに入ったのは別問題なのでここでは気にしないでください(^_^;)
<コピーを保持しない場合>

メール転送後、削除されているのがわかりますね ^^;
今日の検証はこんなところで終わりたいと思いますっ( ´ー`)フゥー...
次回はExchange 管理センターから転送設定する方法(ForwardingAddress)を検証したいと思いますっ(^^)
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