前回投稿した「[Microsoft 365]カスタムドメイン(独自ドメイン)を追加する手順を検証」の続きです。
※その為、カスタムドメイン自体の追加は完了している前提となります。


今回は前回追加したカスタムドメインでExchange Onlineサービスを利用出来るようにDNSレコードを変更する手順の検証です。



DNSレコード取得手順

最初にExhcnage Online用のDNSレコードを取得します。
Microsoft  365管理センターにアクセスし「ドメイン」から該当のカスタムドメインを選択します。
DNSレコード」タブの「DNSの管理」をクリックします。
01-GUI

その他のオプション」を選択後「自分のDNSのレコードを追加する」を選択し「続行」をクリックします。
02-GUI

03-GUI

DNSレコードの追加画面にて「ExchangeとExchange Online Protection」を選択し、
MXレコード」・「CNAMEレコード」・「SPFレコード」の値をコピーして控えます。
04-GUI

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↓↓それぞれのレコードの役割を簡易的にまとめるとこんな感じです↓↓
レコード種別役割
MXレコードメールを配送する先のホストを示すレコード
これを変更することで、相手から送られるメールホストの宛先が
Exhcnage Onlineへと変更される
CNAMEレコードOutlookクライアントでExchangeアカウントをセットアップする際に
使用されるレコード
※自動検出サービス
SPFレコード電子メールの送信元ドメインが詐称されていないかを検査する為に
使用されるレコード
⇒迷惑メールの判断基準として使用される

このドメインから送信されるホストはExchange Onineホストである
という意味あいのレコードが記載される
※必要であれば、Exchange Onlineホスト以外も記述可能
※詳しくは以下サイトをご参照ください。
Office 365 の外部ドメイン ネーム システムのレコード


文字にして表すと
  • MXレコードを追加(変更)することでメールがExchange Onlineへと配送される
  • CNAMEレコードを追加(変更)することでOutlookクライアントへExchangeアカウントが設定可能
  • SPFレコードを追加(変更)することでExchange Onlineから相手にメールを送る際に迷惑メール判定されにくくなる
という感じです。
なので、本番環境からExhcnage Onlineへ移行する際には

1. カスタムドメインを追加する ※TXTレコードによる所有者証明

2. CNAMEレコードのみを追加して、Outlookクライアントをセットアップ出来る状態にする
3. 使用する全PCにてOutlookクライアントにExchangeアカウントを追加する
4. 任意にタイミングでMXレコードとSPFレコードを追加(変更)する


という流れで作業することとなります。
つまり「MXレコード」・「CNAMEレコード」・「SPFレコード」は同時に追加(変更)する必要はない!
ということです。
⇒むしろ本番環境から移行する場合には、「CNAMEレコード」だけ先行して追加(変更)し、
 「MXレコード」と「SPFレコード」はOutlookクライアントが設定後に追加(変更)する必要があります。



(注)今回は検証なので3つのレコードを同時に追加(変更)をしております。

必要なレコード情報が判明したので、ここからはDNSの管理ポータルより各レコードの追加作業を実施します。

DNSレコード追加・変更手順(お名前.comの場合)

お名前.comの管理ポータル(お名前.com Navi)にログインします。
該当ドメインのDNSレコード変更画面より、各レコードを追加(変更)します。
06-DNS

07-DNS

08-DNS

06-DNS
※MXレコードの「ホスト名」に「@」が表示されていませんが、問題ありません。

追加(変更)するDNSレコードに問題ないことを確認して設定します。
06-DNS設定確認


前回と同様に「Google Admin Toolbox Dig」サイトで確認します。
<MXレコード>
08-DNS確認MX

<CNAMEレコード>
07-DNS確認

<SPFレコード>
08-DNS確認

正しく反映されていることが確認出来ました。


DNSレコード確認手順(Microsoft  365管理センター)

最後にMicrosoft  365管理センターへと戻り「確認」をクリックします。
確認後に問題(エラー等)なければ、次の画面へ遷移します。
09-GUI

10-GUI

11-GUI

全て正常に完了したことが確認出来ました。
これで追加したカスタムドメインにてメールの送受信が問題なく実施出来るようになったはずです。
実際にメール送受信を行いテストしてみてください。
(注)DNSレコードが全世界のネームサーバーに反映されるまで最大3日かかると言われているので、
   変更直後はExchange Onlineへメールが配送されないかもしれませんが、徐々に安定してくるはずです。
   ただし最近では最大3日もかからないのではないかとも言われています。
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