前回「[Exchange Online]電子メールの転送設定方法を検証してみた　〜ForwardingSMTPAddress〜」の続きの検証となります。

今回は「ForwardingAddress」設定の検証をしていきたいと思いますっ！


1.転送設定する為の事前設定(迷惑メールフィルターの変更)
　※前回の検証時と同じ手順のため、割愛します。

2.管理者(従来のExchange管理センター)での設定方法

3.管理者(新しいExchange管理センター)での設定方法

4.Powershellでの設定方法

5.メールフローより転送状況を確認


<検証環境>
クライアントOS:Windows 10 Pro 21H1


まずはGUI(管理センター)から設定する手順について。
従来のExchange管理センターを開き、「メールボックス」から転送設定したいユーザーを
選択し「編集」をクリックします。
ユーザーの編集画面にて「メールボックスの機能」-「メールフロー」-「配送オプション」の
「詳細の表示」をクリックします。


メール転送先を設定し転送設定を有効にします。

(注)必ず「転送先アドレスとメールボックスの両方にメッセージを配信します。」にチェックを入れることを推奨します。

転送先を選択する際は以下画面のように「組織内のメール」または(外部アドレスの場合には)「連絡先」から選択する形となります。
その為、転送先アドレスを外部にする場合には予め「連絡先」として登録しておく必要があります。


設定はこれで完了です。
設定後に対象ユーザーのOotwへアクセスしてみましたが、前回と違い「転送先が設定されている」旨の
通知やユーザー自身の設定項目上は変化ありませんでした。



これで従来のExchange管理センターから設定手順は完了です！！



新しいExchange管理センターの場合には設定対象のメールボックス(ユーザー)を選択し、
「メールボックス」-「メールフローの設定」の「メールフローの設定の管理」から行います。


「メールの転送」設定の「編集」をクリックします。


転送設定を有効化し、転送先アドレスの設定と「転送されたメールのコピーをこのメールボックスに保持する」設定をオンにします。



設定後にはこのような通知が表示されました。
ユーザーフレンドリーな通知ですね(^^)

設定完了後に再度確認すると転送先アドレスが設定されていることがわかります。


これで新しいExchange管理センターから設定手順は完了です！！



使用する主なコマンドは以下の通りです。
※前回検証時とそこまでコマンドの違いはないです。


↓↓実際に設定・確認した参考画面↓↓





ちなみに外部アドレスを指定する際に「連絡先」に登録がないと
このように「オブジェクトが見つかりませんでした」というようなエラーでコマンドが失敗します。

このことからも外部アドレスは事前に「連絡先」としての登録が必要な事がわかります。

(2021/08/18 追記)
「連絡先」の登録に関しては以下の記事で手順を紹介していますので、参考までに。
[Exchange Online]外部連絡先を登録する方法　〜New-MailContact〜

これでPowershellから設定手順は完了です！！



最後に前回同様メールフローより状況確認してみました。


ちゃんと転送されていることが確認出来ました。
またユーザー自身で転送設定をする「ForwardingSMTPAddress」も同時設定したところ、
今回設定した「ForwardingAddress」が優先されることも確認出来ました(^^)


今回の検証もこんなところで終了したいと思います( ´ー｀)ﾌｩｰ．．．