前回の「[Microsoft 365]Microsoft 365 Apps(旧Office 365アプリ)を共有PCで使用する条件・手順を確認してみた①」の続きです。

今回は既にMicrosoft 365アプリをインストールしていた環境で「共有コンピューターのライセンス認証」を「有効」にする設定手順の確認・検証となります。
前回も記載しましたが、主なやり方は4つです。
  1. 「共有コンピューターのライセンス認証を有効」にした構成ファイルを準備し、Office展開ツールでインストールする方法 ※前回検証済み
  2. グループポリシーテンプレートを利用する方法
  3. レジストリに任意の値を追加する方法
  4. Microsoft サポート/回復アシスタントを利用する方法
この内2〜4の手順の確認・検証となります。



<参考サイト>
Microsoft 365 Apps に対する共有コンピューターのライセンス認証の概要


<検証環境>
Windows 10 Pro 21H1
Microsoft 365 Apps for Business バージョン2102 (半期エンタープライズチャネル)


ここで設定前に注意点を挙げておきます。
参考サイトにあるように
共有コンピューターのライセンス認証を有効にする前に、ユーザーが既に Microsoft 365 アプリをアクティブ化した場合、共有コンピューターのライセンス認証を許可するには、 アクティベーションの再設定 を行う必要があります。
とあるので、既に通常利用している環境から変更する際には、別途アクティベーションの再設定(クリア)をするのをお忘れなく。
※アクティベーションの再設定については別記事で記載予定です。
 (9/13追記)
Microsoft 365]Microsoft 365 Apps(旧Office 365アプリ)のライセンス認証をリセットする方法 〜OLicenseCleanup.vbsの使い方〜
で紹介しています。



グループポリシーテンプレートを利用する方法

GPOを利用する方法です。
最初に注意点があります。
参考サイトにて
Microsoft 365 Apps for business はグループ ポリシーの使用をサポートしていないため、共有コンピューターのライセンス認証は他の方法で行う必要があります。
と記述があるので、この方法はenterpriseのみサポートしているようです。
※検証では面倒なのでそのままbusinessでやってしまいましたが、一応、共有コンピューターのライセンス認証の設定となりました。。。(^_^;)
 が、サポートされていないようなので本番環境ではやらない方がいいと思います!!


では、手順についてのご紹介をしていきます。
まずは365用のGPOテンプレートをダウンロードして事前準備を行います。
※ADで実施する場合には「(Microsoft 365)アプリの更新チャネルをADのGPOで変更する方法を検証してみた」で記載してますので、ご参考までに。

今回はローカルPC1台で検証したので、テンプレートをダウンロード後は「C:\Windows\PolicyDefinitions」配下に配置して検証しました。


GPOの設定は
「コンピューターの構成」-「管理用テンプレート」-「Microsoft Offie 2016」-「ライセンスの設定」-「共有コンピューターのライセンス認証を使用」を「有効」にします。
20-GPOでの変更方法

設定されるレジストリ値を確認してみると
21-GPOで設定した場合のレジストリ

レジストリキーHKLM\SOFTWARE\Policies¥Microsoft¥office¥16.0¥common¥licensing
名前sharedcomputerlicensing
種類REG_DWORD
1


以上で設定自体は完了です。



レジストリで設定する方法です。
個人的にはこの方法が一番設定が楽だと感じます!!

<レジストリ情報>
レジストリキーHKLM\SOFTWARE\Microsoft\Office\ClickToRun\Configuration
名前SharedComputerLicensing
種類REG_SZ
1

07-レジストリ設定

このレジストリ自体は、Office展開ツールを利用する方法で設定されるものと同じです。
レジストリがわかったので、batファイルで追加出来るようにしてみました。


Add-ShareComputerLicensingReg.bat
REM 管理者権限か確認
net session > nul 2>&1

REM 管理者権限でなければ「管理者権限で再実行」
IF %ERRORLEVEL% neq 0 goto SUDO

REM 共有PCで使用するライセンス認証へ変更するレジストリ設定
reg add HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Office\ClickToRun\Configuration /v SharedComputerLicensing /t REG_SZ /d 1 /f
exit

:SUDO
powershell start-process %~f0 -verb runas
exit

HKLM配下に追加するので管理者権限で実行する必要があります。
その為、管理者権限で実行されているかを確認して実行されていなければ再度、管理者権限でbatが起動するようになっています。

以上で設定は完了です。



Microsoft サポート/回復アシスタントを利用する方法

最後がMicrosoftのツールを使用する手順となります。
この手順が一番時間がかかる印象でした。
ですが、ツールの実行時に「ライセンス認証のリセット」を実行してくれるようなので、ライセンス認証自体に問題が発生しているケース等では有効かと思いました!!


まず「https://aka.ms/SaRA_OfficeSCA_Docs」からツールをダウンロードします。
その後はツールを実行し、基本的に「次へ」等を実行していく形です。
※長いので画面キャプチャは所々省略してます。。。(^_^;)
30-サポートアシスタント使用の場合

31-サポートアシスタント使用の場合

32-サポートアシスタント使用の場合

33-サポートアシスタント使用の場合

36-サポートアシスタント使用の場合

37-サポートアシスタント使用の場合

39-サポートアシスタント使用の場合

41-サポートアシスタント使用の場合

42-サポートアシスタント使用の場合

43-サポートアシスタント使用の場合


処理自体はこんな感じで進んでいきます!!
また、ツールを実行すると「Microsoftサポート/回復アシスタント」がインストールされるようです。
46-サポートアシスタント使用の場合


以上でツールを使用した設定は完了です。


3つそれぞれの方法で通常のライセンス認証から「共有コンピューターのライセンス認証」へ変更出来ました!! 当たり前ですが・・・(^_^;)



こんなところで今回の検証も終わりたいと思いますっ( ´ー`)フゥー...
レジストリを追加する方法が一番ラクですが、キレイにライセンス認証をリセットしたいのであれば、ツールを利用する、といった感じでしょうか。
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