今回は「Switch Embedded Teaming (SET)」を設定する方法を検証してみました。
そもそも「Switch Embedded Teaming (SET)」とは??
⇒Hyper-Vの仮想スイッチにチーミングしたNICをバインド?したい時に利用する機能のようです。


そもそも前提としてWindows Server2022でホストOS側でチーミング(LBFO)したNICをバインドすることは出来ません。2019の時から非推奨だったようですが、2022からは完全にエラーで設定不可になっています。
01-エラー画面

理由としては、チーミング(LBFO)自体が仮想化を前提として考えられた機能ではない為、仮想スイッチにバインドすると様々な問題やパフォーマンス低下が発生する、といったものみたいです。

そこで仮想化を前提として設計された機能が「Switch Embedded Teaming (SET)」ということみたいです。


この「Switch Embedded Teaming (SET)」ですが、いくつか注意点があるみたいなので、箇条書きでまとめてみます。
  • 対象となるNICの「メーカー(ベンダー)」・「モデル (バージョン)」・「速度 (スループット)」・「ドライバ(ファームウェア)」が全て同一であること
  • スイッチに依存しないモード」のみサポートされる為、対向スイッチで「リンクアグリゲーション」や「LACP」等は使用出来ない
  • 負荷分散アルゴリズムは「動的」または「Hyper-Vポート」のみ選択出来る
  • 「Hyper-Vポート」で最適なパフォーマンスを求める場合、全てのNICで10Gbps以上で動作するもので揃えること
    ⇒10Gbps未満の環境であれば「動的」が望ましいということ
※詳細については以下のサイトをご参考までに
Azure Stack HCI のホスト ネットワーク要件


で、実際に設定する方法としては2通りあるようです。

1.Windows Admin Centerによる設定

2.Powershellによる設定



1.Windows Admin Centerによる設定

ここではWindows Admin Center自体のインストールは割愛します。
インストール後のWeb画面にて対象サーバーを選択後
「仮想スイッチ」-「+新規」から作成します。
02-Aminセンターからの作成画面


新規作成時に負荷分散モードが「Hyper-Vポート」が指定されているので「動的」へ変更する場合には、作成後に変更します。
04-作成後の画面

作成自体はこれで終了です。
GUIで全て設定出来るので簡単ですねっ!!!


ちなみに作成した仮想スイッチをHyper-V管理コンソールから確認してみると
05-作成後の画面
全てグレーアウトしている為、この画面から変更出来ないことがわかります。

ネットワークアダプタのプロバティ(速度)を確認すると
06-作成後の画面
冗長化されていそうなことがわかります。


2.Powershellによる設定

管理者権限でPowershellを起動します。
↓↓コマンドとしてはこんな感じです↓↓
#仮想スイッチ(SET)の作成
New-VMSwitch -Name "仮想スイッチ名" -NetAdapterName "インターフェース名","インターフェース名"・・・ -EnableEmbeddedTeaming $ture

#負荷分散モードを「動的」に変更
Set-VMSwitchTeam "仮想スイッチ名" -LoadBalancingAlgorithm Dynamic

#管理OSとの共有をOFFにする
Set-VMSwitch "仮想スイッチ名" -AllowManagementOS $false

#確認コマンド
Get-VMSwitchTeam ("仮想スイッチ名") | fl
Get-VMSwitch ("仮想スイッチ名") | fl


<実際のコマンド実行例>
10-コマンドによる作成

11-コマンドによる作成

Powershellでも比較的簡単に設定出来ましたっ!!!



今回の検証もこんなところで終わりたいと思いますっ( ´ー`)フゥー...
スポンサードリンク